Konpei’s NOTE

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【黒部ダム】史上最速早起きの旅⁉︎

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皆さんこんにちは。今更ながら「鬼滅の刃」のアニメを見始めました。いわゆる「一気見」というのが苦手ですぐに飽きてしまうので、それを避けるために一日一話ペースで見ていますが凄く面白いです。

さて、恐らく以前に予告しました黒部ダムに行った時のお話です。行ったのは2年前、2018年の7月。目的地への長い道のりを経て見た景色は最高でした。それでは、今回もよろしくお願いします!

 

起床時刻は4:30!

2018年7月21日、時刻は午前4:30。この時間に起きるのは極めて稀なことです。仕事でたまに5時前後に起きることはありましたが、プライベートでここまでの早起きをしたのは初めてかもしれません。仕事の早起きとは違い、目覚めはすこぶる良いです。

身支度を済ませ、5時前ごろに自宅を出発。新大阪駅に着いてもまだ5時半前。なんと、自動改札すら開いていません。上下線とも始発が6時ちょうどに出るので、それに合わせて改札が開く仕様になっているようです。

そして、始発の新幹線で名古屋へ。そして同じく始発の特急「しなの」に乗り換えます。名古屋に着いてもまだ7時前。普通の休日ならこの時間は余裕で寝ています。

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これで長野県は松本まで向かいます。「しなの」には初めて乗りましたが、カーブが多いにも関わらずほぼ減速することなく通過します。カーブが多いところだと酔ってしまう方も多いですが、三半規管の強さに定評がある私にとっては景色を見ていて非常に気持ちが良かったです。

 

黒部ダムへの「玄関口」へ

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松本からは各停に乗り換え、信濃大町へ向かいます。この日は恐らく夏休みに入って初めての土日。さらに青春18きっぷで旅行される方も多く、車内は混雑。私は当然立ち席です。車掌さんが検札に来られるのですが、私の順番が回ってくるまで相当の時間がかかりました。2両編成の電車なのでそこまでかからないだろうとは思っていましたが、予想外でした。

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電車は1時間ほどで信濃大町に到着。時間はまだ10時半にもなっていません。ここからはバスに乗り換えるのですが、喉が乾いた上に財布の中身が心許なかったので駅から歩いておよそ15分のところにあるコンビニへ。軍資金と飲み物を補充して街をぶらぶらしつつ再び駅に戻ります。

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信濃大町からはバスでトロリーバスの乗り場がある扇沢へ向かいます。なんとバスからバスへの乗り継ぎです。早起きで朝ごはんもろくに食べていなかったので、車内で長野名物「おやき」を食べます。小腹が空いた時にちょうどいい量です。

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(ごめんなさい、本体が写ってません)

バスでこれまたクネクネした山道を登りますと扇沢に到着です。

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「伝説の」トロリーバス

扇沢からはついにトロリーバスに乗車します。実は黒部ダムを見るのと同じくらい楽しみにしていました。

トロリーバスは普通のバスとは違い、車両上部に電車についているパンタグラフのような「トロリーポール」が付いています。そして電車と同じように架線から電気を動力として集めて動くのです。かつては日本でも「建設費が安い」「排気ガスを出さない」という利点から都市部などで運転されていましたが、自動車の増加などが理由で1970年代までにほとんどが廃止されてしまいました。

そんな中、2018年時点で残っているトロリーバスがこの関電トンネル(扇沢黒部ダム)を走るものと、立山トンネル(大観峰〜室堂)を走るものの2つ。関電トンネルのトロリーバスに至っては2019年で引退し、電気バスに転換しました。そのため、現在現役で活躍しているのは立山トンネルのトロリーバスのみとなりました。今回は関電トンネルのトロリーバスに乗車します。

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↑関電トンネルを走るトロリーバスを車内から

トロリーバスは架線を敷いた専用道路を走行します。ここで驚いたのが、走行音が車というより電車に近いことでした。運転士はハンドルを握っているはずなのに電車の音がするのは違和感ありありでしたが、初めての体験で乗っていてとても楽しかったです。

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関電トンネルトロリーバス

大人1,570円(往復2,610円)

 

壮大!豪快! 黒部ダム

トロリーバス黒部ダムの駅に着いた頃にはもう12時を回っていました。自宅を出てすでに6時間を超えました。

さて、黒部ダムがある「黒部川第四水力発電所」は1956年に工事が始まり、1963年に完成しました。関西電力が戦後の経済復興による「関西の電力不足」という問題を解決するために工事が始まり、7年もの歳月をかけて完成したのです。先程出てきた「関電トンネル」は、工事着手と同時に掘削が始まった資材輸送路の一部です。

先人がこれほどの年月と労力をかけたということを考えると、人間の手でこんな大掛かりなものを作ることができるということに驚かれされます。7年の建設工事の中で170人にものぼる作業員の方がお亡くなりになられたというのが工事の過酷さを物語っています。それでは、そんな先人たちの努力の結晶をご覧いただきましょう。

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一体何リットルもの水を放出しているのでしょう。これが私たちが住む関西の電気を生み出していると考えるとなんだか不思議ですね。

黒部ダムからは黒部湖・立山連峰を一望できます。また、高低差もあり我々が移動できる一番高いところから一番低いところまで(展望台〜新展望広場)の差が350mほどあります。様々な角度から色々な景色が見られるのが黒部ダムのいいところではないかと思います。

そして、いい感じにお腹が空いたので昼食に。名物の黒部ダムカレーを食べます。

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ライスがえん堰でルーが黒部湖を表しており、とてもユニークな一品です。味で勝負も良いですが、インパクトある見た目で人々を惹きつけられるのもご当地グルメの醍醐味なのかもしれません。ちなみに、「日本ダムカレー協会」という組織が存在するそうです(笑)

 

ダムだけじゃない黒部ダム周辺

昼食の後、かの有名な立山黒部アルペンルートを途中まで行ってみることにします。本気を出せばここから富山まで抜けることができるのですが、この日の宿を長野側にとったのでそれは叶いません。

黒部ダムのえん堰の上を歩くことおよそ15分、黒部ケーブルカー黒部湖駅に到着。ここから「黒部平」というところまでケーブルカーに乗車します。

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写真は降りてきたときのものですが、関西圏でみるケーブルカーよりもなんだか傾斜がキツい感じがします。この黒部ケーブルカーは日本で唯一、全線地下を走るケーブルカーだそうです。

黒部ケーブルカー

大人870円(往復1,320円)

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黒部平に到着です。山頂に目を向けてみるとまだ雪が残っています。ここから見えるロープウェイに乗ると大観峰へ、大観峰から立山トンネルトロリーバスに乗ると室堂に行くことができます。そしてさらに室堂から立山高原バスに乗ると有名な雪の大谷を通って美女平、美女平からケーブルカーに乗ってようやく富山地鉄立山駅にたどり着くことができます。長野から富山まで抜けようとするとトータルで3時間以上かかるのです。大阪からこのルートで富山に行こうと思えば丸一日かかる計算です。今度富山に行く時は一度このルートを使って行こうかなと思います。なかなか無謀な挑戦ですが…

黒部平から黒部ダムに戻り、ダム周辺をゆっくりとみることにします。ケーブルカーの黒部湖駅近くには、こんな吊り橋が。

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ゲームに出てきそうな風景でした。今更になってですが、黒部湖は遊覧船で見て回れるのでそれに乗ればよかったなあと思いました。観光ってお金を気にして勿体ぶったら後悔しますよね…

 

黒部ダムを後にして…

結局のところ、黒部ダムには3時間ほど滞在。もっと味わいたいところですが、ここらへんで黒部ダムに別れを告げます。帰りにトロリーバスが綺麗に撮れたのでもう一度。

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そして行きと同じルートで信濃大町へ戻ります。ここから宿のある上諏訪まで再び電車の旅です。

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珍しげな電車が来ました。リゾートビューふるさとという電車だそうです。松本までの乗車でしたが、座席がかなり大きく乗り心地が最高でした。グリーン車の座席といい勝負です。

そして、上諏訪に到着。夕暮れ時の諏訪湖の雰囲気がとても静かで落ち着いていて日中の疲れを癒します。

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夕飯は宿の近くのラーメン屋「ラーメンまるなか」へ。見た目は完全な「二郎系」なんですが、私でも食べられるぐらいの量で「二郎系」特有の複雑なオーダーも必要ありません。私としては今度近くに寄った際にはもう一度行きたいと思うぐらい美味しかったです。

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宿に戻って晩酌をしてこの日は終了。眠気が頂点に達していました。

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人生初の山梨へ!!

今回なぜ一泊したのか。「早起きなのに日帰りしたら死んでまうやろ!」というのというのが本音です。2日目の内容など一切考えていませんでした。しかし、何もせずに帰るのはおかしい。そこで思いついたのが「山梨の地に足を踏み入れる」ことです。実は山梨、この時点では未踏の地だったのです。山梨はこの時いた長野の隣、47都道府県制覇を目指す私にとって、このチャンスを逃す手はないでしょう。2日目は超弾丸山梨観光に決定!

そして2日目。朝の諏訪湖は大変綺麗で非常に気持ちが良いです。

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上諏訪の駅でジュースを買い、特急あずさで甲府へ。

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甲府に到着。初の山梨上陸ですが、感覚的に大阪より暑く感じます。

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甲府城跡のある舞鶴城公園をブラブラします。入場料も無料です。嬉しいですね。しかしとんでもなく暑いです。海なし県、恐るべし…(悪口ではございません!)

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そして、甲斐国山梨の象徴といえばこの人物!

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甲府駅南口にある武田信玄公の銅像を拝んだ後、帰阪の準備をします。滞在時間1時間強、まさに弾丸。さようなら甲府。また来ます。

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そして、帰りの電車の中で駅弁を食べます。「山賊焼」という長野の郷土料理です。

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ちなみに、この中に入っているわさび漬けを一口で放り込んでしまい超絶悶絶したのは今となっては良い思い出です。恥ずかしながら見た目的にポテトサラダみたいなもんだと思ってました。これにて長くて濃い二日間が終わりました。

 

まとめ

黒部ダムマイナスイオンをたっぷりと浴び、人生初の山梨にも訪問できた。文句なしに充実した内容だったと思います。

黒部ダムに関しては、我々の生活に必要不可欠なものを生み出しているにも関わらず、観光資源としての役割を果たしているので素晴らしいスポットだと思いました。今度は是非とも立山黒部アルペンルートを全区間踏破してみたいです。

そして、人生初の山梨。滞在時間は1時間強しかありませんでしたが、行ったことのない土地に足を踏み入れるのはいつだってワクワクします。今回は甲府だけでしたが、いずれかは富士山付近にも行ってみたいです。それにしても、あの暑さは本当に予想外でした……

 

という訳で、今回はここまで。次回からは新シリーズ、宮城・岩手への旅の様子です。数多くの歴史的観光地を訪ねます。乞うご期待!

それでは、皆さんごきげんよう!!