Konpei’s NOTE

旅行記や独り言などいろいろ

【GoTo静岡の旅】Part.1 城下町とローカル線

f:id:Konpeix:20201109015449j:image

はい、皆さんこんにちは。今年はまあ異様な一年になったもんで、旅行なんてできないと思っていました。しかしながら、対策をとって行動することで感染リスクを下げることができるというのがわかってきました。そのため、8月に出雲へのひとり旅を敢行しました。

【復活の一人旅】神話の国、出雲に行こう! - Konpei’s NOTE

この他、本州最南端の潮岬に行ったり名古屋に味噌かつを食べに行ったりと行動の頻度を少しずつ増やしていきました。そして9月の連休に静岡遠征を敢行することにしました。

静岡での大きな目的はただ一つ、大井川鐵道に乗りに行く」。事前に決めていたのはこれくらいで、それ以外は直前に計画するという適当さです。そもそも静岡は4年ほど前に浜松へ行ったくらいで自分にとってほぼ未開の地となっているのです。今回は2泊3日の行程を取り、静岡を満喫しようというものです。はてさて、どんな旅になったのでしょうか。

 

恐るべし?GoToトラベル効果

時は9月19日、4連休の初日でございます。いつもの通り新大阪に来ましたが、コロナ前とほぼ変わらない人通りです。人気が戻ってきたのは嬉しいのですが、売店内など所々で密になっている箇所があったので気持ちとしてはかなり複雑です。私としてはできるだけ密になる時間を短くし、「ソーシャルディスタンス」の確保に努めました。やはり「GoToトラベル」の効果でしょうか。皆さん長いことどこにも行けなかったんですから4連休もあればどこかにお出かけしたいのは当然でしょう。

駅弁などを買い込んで新幹線に乗り込みます。以前も乗車しましたが、EX予約の早割で取ったこだまのグリーン車です。こちらの乗車率はかなり低めと思われます。要は空いているということです。

f:id:Konpeix:20201109015235j:image

何と言いますか、グリーン車の暗めの照明は逆に落ち着かない気がするんですが私だけですかね? 目的地である掛川まではおよそ2時間の旅になります。お弁当を食べたり、車窓をぼーっと眺めながら音楽を聴いたり。思い思いの時間を過ごすことができました。

f:id:Konpeix:20201116223305j:image

そして、掛川に到着。ここに本日の宿をとっていますが、チェックイン時間まで時間がたっぷりあります。とりあえず、掛川城へ向かうことにします。掛川駅って新幹線の駅もあるのですが、かなりこじんまりしてるように見えますね。

f:id:Konpeix:20201116223535j:image

 

大きさ以上の魅力あり!

掛川城掛川駅から徒歩10分ほどの場所に位置しており、非常にアクセスしやすいお城となっています。

f:id:Konpeix:20201116223650j:image

受付で入場券を買うのですが、天守閣と御殿・茶室(茶菓子付き)・竹の丸(掛川城に隣接する廓)がセットで900円とかなりお得。ただし、このチケットは14時までの時間制限が設けられていたので注意が必要です。

掛川城の歴史ですが戦国時代までさかのぼり、駿河守護大名である今川氏が家臣に築かせました。桶狭間の戦い今川義元が討たれ、さらに甲斐の武田氏に駿河を追われた義元の子氏真が掛川城に立て籠もります。ここで登場するのがあの徳川家康、和睦によって開城させたのち武田氏侵攻に対する防御の拠点となりました。さらにさらに、全国平定を達成した豊臣秀吉によって家康が関東に移り、その旧領地へ秀吉配下の大名を配置。ここに入ったのが初代土佐藩藩主となる山内一豊で、掛川城天守閣を築くなど城の拡張や城下の整備を行いました。

天守閣の大きさはそこまで大きくはなく、高さも低い方に分類されます。しかし天守閣を最上層まで上がると、掛川の町を見下ろすことができ、さらには富士山のてっぺんも見えます。この天守閣ですが、パンフレットには「日本で初めて木造天守閣を復元」と記してあります。

f:id:Konpeix:20201126225526j:image

続いて二の丸にある御殿に向かいます。「現存する数少ない城郭御殿」とされており、京都の二条城など全国に4か所しかない珍しいものとなっています。建築様式は「書院造」で、畳を敷き詰めた多くの部屋を襖が仕切る構造です。このような御殿は一般的に儀式を行う場や藩主の公邸、政務をつかさどる役所としての機能を担っていました。

f:id:Konpeix:20201126225557j:image

御殿を出て二の丸茶室へ。こちらでは茶菓子を頂くことができます。小学生の時に作法を習うために茶菓子を頂いた記憶がありますが、おそらくそれ以来となります。こういうのを頂くときってめちゃくちゃ緊張するんですよね。

f:id:Konpeix:20201126225630j:image
f:id:Konpeix:20201126225626j:image

この後はさらに竹の丸へ。一見するとただの古風な住宅といった感じもしますが、掛川城の北門の守りを固める位置に存在していたため、防衛上で重要な役割を果たす場所でした。そのため、重臣の屋敷地に割り当てられていたようです。

f:id:Konpeix:20201126225741j:image

このように掛川城天守閣の大きさこそ小ぶりですが、周辺の御殿や竹の丸など見所は盛りだくさんですし、近くには「ステンドグラス美術館」といった施設もあります。ここに来るまで掛川のイメージは「新幹線の駅がある」くらいしかありませんでしたが、来て初めてその土地の魅力や特色に気づくものなんですね。掛川城以外では花鳥園が有名ですが、一人で入る度胸は流石になかったです(^^;)

 

天竜浜名湖鉄道に乗車

今回の旅では「大井川鐡道に乗車する」という最大の目的がありますが、静岡は全国でも指折りのローカル線天国と言える地域です。掛川城界隈を散策しても時間にまだ余裕があるため、天竜浜名湖鉄道に乗って天竜二俣駅に向かいます。

f:id:Konpeix:20201126225825j:image

第一印象は「家やん!」、これが駅なのかと一瞬目を疑いました。位置的にJRの線路と離れているかと思いましたが東海道本線の線路と隣り合っています。列車は1両でやってきました。主に買い物帰りの地域住民の方や部活帰りとみられる学生さんが乗車されています。私のような観光客もいましたが若干名です。

f:id:Konpeix:20201126225852j:image

天竜浜名湖鉄道掛川市掛川駅から湖西市新所原駅までの67.7kmを結ぶ路線「天竜浜名湖線(愛称:天浜線)」を運営する会社です。天浜線の起源は国鉄特定地方交通線二俣線でしたが、1986年に第三セクター鉄道会社として天竜浜名湖鉄道を設立。現在に至ります。しかし67.7kmとは相当長距離ですね。これでも同一県内の移動ですから、静岡が相当広い土地であることがわかります。

f:id:Konpeix:20201126230753p:image

天竜浜名湖鉄道HPより。天浜線(天竜浜名湖鉄道株式会社) – 日本の原風景に出逢う旅。 – 天浜線(天竜浜名湖鉄道株式会社)公式ウェブサイト。時刻表・路線図・駅情報と周辺観光情報。奥浜名湖を中心に、静岡県掛川市・袋井市・磐田市・浜松市北部・湖西市を走るローカル列車。

列車は掛川から45分ほどで天竜二俣駅に到着。ここに来るまでに茶畑を数か所見ましたが、本場の茶畑の緑は圧巻でした。静岡は非常に目に優しい土地でもあります。到着した天竜二俣駅ですがラーメン屋が併設されているほか、天竜浜名湖鉄道の本社事務所もここにあります。現在では減少しつつある木造の駅舎で、懐かしさを感じることもできます。

f:id:Konpeix:20201126225930j:image

1時間ほど駅の周辺をぶらつきます。駅のはずれにブルートレインと旧式の赤い列車が留置されています。昔走っていた列車を保存しているものだと思われますが…

f:id:Konpeix:20201126230056j:image

天竜川沿いにある「二俣城祉」を目指して歩いていきます。途中には廃墟と化した元スーパーがあり、異才を放ちます。大通り沿いなので昔は栄えていたと考えられますが、やはり大型ショッピングモールには太刀打ちできないということでしょうか。私の地元にも子供のころから世話になっているスーパーがありますが、どんどん売り場が縮小しているため先は長くないものと思われます。ここが潰れたら涙腺の強さに定評のあるこの私も多分泣くと思います。一時代を築いた商業施設が潰れるのは寂しさを感じずにはいられません。

f:id:Konpeix:20201126230126j:image

天竜二俣駅から20分少々歩いてようやく二俣城跡に到着。天守閣などはなく、石垣が残るのみとなっています。ここから天竜川を望むことができる展望スポットを期待していましたが、そのようなものは特になくうっそうと生い茂る木々に囲まれている半ば秘密基地的存在です。

f:id:Konpeix:20201126230157j:image

二俣城跡に来るまでは石段を上がり、さらに急こう配を上る必要がありますが、それを見下ろしてみるとなかなか良い光景が広がります。夕暮れ時ということもあり、映画のワンシーンに出てきそうでジーンときました。

f:id:Konpeix:20201126230242j:image

天竜二俣駅に戻ってきました。誰も人がいなかったので駅舎内を独り占めすることができました。駅舎を外から撮ってみました。古いタイプの赤ポスト、いいですね。

f:id:Konpeix:20201126230447j:image

また、駅舎内には「音街ウナ」なるキャラクターのパネルもありました。このウナさんは浜松出身のVOCALOIDとのことで、浜名湖のウナギをモチーフにしているようです。天浜線では一面にウナさんがラッピングされた列車も走っています。「うなぴっぴごー!」という電車だそうです(笑)

f:id:Konpeix:20201126231346j:image

改めて駅舎を見ると、古き良き風景が感じられる場所だと思いました。普段都会で生活している分、このような場所にいると心が落ち着きますしなんだか懐かしい気分にもなりますね。

f:id:Konpeix:20201128221926j:image
f:id:Konpeix:20201128221923j:image
f:id:Konpeix:20201128221931j:image

駅舎内を見物しているうちに帰りの列車がやってきました。行きとは違い、なかなかカラフルな列車がやって来ました。乗車中に日が沈んでしまったので外が見えず残念でしたが、このようなローカル線は乗っているだけで楽しいものです。

f:id:Konpeix:20201128222009j:image

掛川へ戻り、ホテルへのチェックインを済ませます。お腹が空いたので外へ夕食を食べに行きます。やってきたのはあじ助」というラーメン屋で、掛川駅の通路にも案内看板が出ているお店でした。注文したのはラーメンと餃子。ラーメンはこってりしすぎずあっさりしすぎずな豚骨ベースのスープとプリプリの麺が絡み合ってとてもおいしいです。餃子は他店のものと比べるとビッグサイズ、食べ応え抜群でした。お店の方も非常に親切な対応でしたので、また来たいです。

f:id:Konpeix:20201128222048j:image
f:id:Konpeix:20201128222045j:image

 

さて、この辺で一日目を締めます。二日目は待望の大井川鐡道に乗車します。雨予報なのが非常に気がかりですが、どうなるのでしょうか…

では、次回をお楽しみに!

次回:【GoTo静岡の旅】Part.2 大井川鐵道で秘境を行く! - Konpei’s NOTE