Konpei’s NOTE

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【みちのくひとり旅】Part.2 ああ松島や、松島や(涙)

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前回、人生で初めての東北の地に降り立った筆者。牛タンに舌鼓を打ち、瑞鳳殿青葉城といった仙台の名所を巡り、ずんだ餅を食しました。しかしその後、ずんだ餅の洗礼か腹痛が筆者を襲い掛かる…というところで終了。今回は日本三景の一つ、松島へ向かいます。前回がまだの方は下のリンクからどうぞ!

前回:【みちのくひとり旅】Part.1 ずんだ餅の洗礼 - Konpei’s NOTE

<目次>

 

大都会仙台?

腹痛を抱えたまま仙台駅に戻り、駅前のロフトの中のトイレに駆け込みました。外に出ると雨が降ってきました。写真にもはっきりと雨粒が写っています。次の日も雨模様ということで、天気には期待が持てなさそうです。

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ところで、仙台駅って大きいですよね。新幹線も乗り入れているのでそれなりに大きいとは思っていましたが、思っていたより栄えていましたね。初めて来たところというのは「ここはあそこと似ているな」という感情を抱きがちなのですが、仙台は唯一無二な気がします。駅周辺を見てもバカ高い高層ビルが乱立しているというわけでもないですし、独特の雰囲気があるようにも感じました。

松島へ行くために仙石線に乗車するのですが、なんとホームが地下にあります。そもそも地下にホームがあることを初めて知りました。改めて仙台すげえって思いました。

仙石線は仙台のひとつ前の駅であるあおば通駅から陸前原ノ町駅までは地下を通ります。途中の宮城野原駅東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地であるKoboパーク宮城(現在は「楽天生命パーク」)の最寄り駅なので楽天の球団歌が発車メロディになっています。

 

虹がお出迎え! しかし…

仙台からおよそ40分で松島海岸駅に到着。ホームに降り立つと雨はやみ、虹がかかっていました!

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虹なんて年に1回見られるかどうかわからないんですよね。でもこれを世界遺産で見られたというのは縁起がいい。ああ、松島が楽しみだ。

松島海岸駅から15分ほど歩くと海辺へ出ます。やはり、日本三景の一つであることを大々的にアピールしています。日本三景というのは、江戸時代に儒学者林春斎が記した「日本国事跡考」の中で特に美しいとした景色のことで、この松島のほか京都の天橋立や広島の宮島が選ばれています。また、今回のタイトルにも一部を採用しましたが「松島や ああ松島や 松島や」という句が有名です。この句は松尾芭蕉が詠んだものと思われがちですが、実は芭蕉は松島では句を詠んでいないのです。しかも本当は「松島や さて松島や 松島や」と詠まれたものです。これを作ったのは江戸時代の狂歌師・田原坊という人物。芭蕉が松島を見たときの気持ちをパロディ風に詠んだものとされています。それが後世に語り継がれ今に至るというわけでございます。

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天橋立や宮島は一度ずつ行ったことがありますが、遠く東北の地にある松島なんぞは関西人の私にとっては憧れの地でありました。「とびきり最高の景色がみられるんやろなあ」とハードルを上げまくり、ワクワクが止まりません。

しかし、初めての東北で浮足立ったのかろくに下調べをしていなかった私。時刻はすでに16時半を回っていました。観光地のこの時間は「閉店ガラガラタイム」なのです。限られた時間ではありますが、行けるところに行きます。

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こちらは松島のシンボルとして有名な瑞巌寺に隣接する五大堂すかし橋。中に五大明王像を安置していることからそう呼ばれるようになりました。五大明王とは中央に大聖不動明王、その周りに東方降三世、西方大威徳、南方軍茶利、北方金剛夜叉を指します。全員名前がいかつい。ケンカを売られようもんなら多分10秒足らずでボコられます。

足場が列車の線路みたいになっているすかし橋はその名の通り下が透けて見える構造となっていることからこの名が付きました。五大堂のお参りをするときに「心も体も乱れがないように足元をよく見つめて気を引き締めて渡りなさい」というメッセージが込められているとも言われています。

偉そうに説明しましたが、この時は景色のことに気を取られ歴史のことは考えてもいませんでした。観光はその地の歴史を知る貴重な機会なのですが、この時の私はどうやら落ち着きがなかったようです。反省しなければ…

その後、赤くきれいな橋が島に向かって架かっているのを見つけました。看板を見ると橋の先にある「福浦島」には魅力的なものがいっぱいありそうだったので迷うことなく島へ!

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しかしここで閉店ガラガラの時間に。私の前を歩いていた二人組が係員のおじさまに静止されてしまったのです。橋を渡るには受付で200円の入場料を払ったうえで入場券の提示が必要だったそうですが、少し回り込んでみると橋の入り口に入ることができる柵が開けっ放しになっていたのです。何も知らない私はそこから入りこんでしまいましたが、タダで渡るなんてルール違反ですし罰当たり以外の何物でもないので撤退しました。

ということで、初めての松島は不完全燃焼に終わってしまいました。タイトルの(涙)とはこのことです。近くにあった定食屋でカキフライを食べて松島を後にしました。カキフライめちゃくちゃおいしかったです。食うことに夢中だったのと不完全燃焼に終わったショックから写真を撮れませんでした。いつかリベンジしたいですが、何年先になることやら。最後に松島の風景を一気にどうぞ。

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落ち込んでいる暇はない!

完全にタイムスケジュールが狂ってしまいましたが、まだ東北は始まったばかり。この日の宿に移動するため電車に乗りますが、ものの10分で辺りが暗くなりました。海辺から駅に戻るまでの10分です。

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この時、松島海岸駅の駅舎にいたのは私を含め数人でしたが、物静かでかなり不気味な雰囲気すら感じました。日中の暑さを忘れさせるくらいの涼しい海風、電車が線路を通過する音も響いてきます。このような雰囲気は嫌いではなくむしろ好きなのですが、寒いくらいの海風が不気味さを演出していた感じがします。なんか伝わりにくくてスミマセン。

さて、本日の宿は多賀城駅近くのルートイン。初めてルートインに宿泊しましたが、これまでに泊まったビジネスホテルとはレベルが違いました。ベッドの横に立派なソファとテーブルまでついていて、一人には十分すぎるくらいの空間でした。ルートインの中でもトップクラスじゃないでしょうかね。このほか、広々とした大浴場もありました。普段朝は風呂に入りませんが、夜と朝の2回入りました。ルートインってこんなにいいホテルだったんですね。「宿は妥協するな」と前日の自分に言ってやりたいですね!(Part.0参照)

 

謎!仙台へ戻る!

翌朝、多賀城を後にし仙台へ戻ります。仙台→松島→多賀城→仙台といった具合にUターンしてしまいました。というのも、高速バス北に向かうのに仙台まで戻らざるを得ないのです。そのためだけにわざわざ来た道を戻ります。今考えたらもっと効率的な方法があったんですが、慣れない地なのでしゃーなしですかね。

乗車する高速バスは「高速乗合バス」なので、予約は不要ですが並ばなければなりません。席が埋まってしまったら乗車はできないので早めに乗り場へ着かねばならないのですが、乗り場に着いた時には15人ほど並んでいました。失礼ながら油断していました。座れないことはないですがどうせなら車窓を見ながら移動したいですよね。一抹の不安を抱きながらも結果的に窓側を確保できたのでよかったです。

今回はここで区切りまして、次回は人生初上陸となるあの県へ行きます。当ブログの草創期に次回予告としてNKHってやつをやっていましたが、「誰が興味あんねん!」って話ですよね。恐縮ですが、久々にやらせていただきます!

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では、この辺で失礼します。皆さん、ごきげんよう