Konpei’s NOTE

旅行記や独り言などいろいろ

【安全第一】ペーパードライバーの山口ドライブ旅 Part.1

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※筆者より※

普段は「ですます調」が基本ですが、今回は試験的に「だである調」を採用します。「ですます調」だと堅苦しさが否めないので、ちょっと雰囲気を変えるためにやってみようかと思います。お見苦しいところがあるかと思いますが、どうか温かい目で見てやってください(笑)

 

序章:目的地に迷ったら…

3月のある日、例のごとく一人で遠出をしたくなった。年明けから例のウイルスが猛威を振るっていたため遠出も自粛していたが、状況にやや落ち着きが見られていたため実行することにした。しかし、私は優柔不断な人間で旅の目的地が決まるのも早くて1週間前であることがほとんどだ。そこで、今回は「サイコロ」に運命を委ねてしまうことにした。ある番組の人気企画をパクっているように見えるが、私がやるのは単に「一泊二日の旅でどこに行くか」ということを決めるのみ。本家のように目的地に着くごとにサイコロを回し、あらぬ方向へ行ってしまったり2夜連続で夜行バスに乗ってケツの肉が取れる夢を見たりするようなクレイジーな企画ではない。

前置きが長くなったが、早速サイコロを回してみようかと思う。目的地候補として設定したのはこの6か所である。

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飛騨高山は昨年2月に計画していたが例のウイルスの影響で中止になったのでそのリベンジに、広島は筆者生誕の地であるが市内についてはほぼ何も知らないから(ちなみに生まれたのは呉市)という理由で設定した。それ以外はシンプルに「行ったことがない・行ってみたい」というスポットを集めた。それでは参ろう。

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出目は3の山口。錦帯橋ぐらいは行ったことがあるが、それ以外の地域は未開となっている。特に日本海側は絶景が多いと聞いたので今回は日本海側を攻めてみることにした。

 

旅程を決めよう

目的地が決まったので今度は旅程を決めなければならない。最初は電車で行こうとしていたのだが日本海側を走る山陰本線は本数が少なく、機敏に動くのは正直厳しいところがある。さらに、せっかく日本海側へ出るからにはかの有名な角島大橋に行きたい。交通アクセスを調べてみるとバスの本数も少なかったので、残された選択肢は「車」しかない。ペーパードライバーではあるが、ここはチャレンジということでレンタカーを借りることにした。仕事で車に乗ることはそれなりにあるが、このようにプライベートで使うのは初めてだ。一人でレンタカーなんて借りたことがないからなおさら緊張しかない。

なんやかんやで最終的な旅程が固まった。「<一日目>下関で車を借りる→角島大橋→萩にて一泊→<二日目>秋芳洞→徳山で車返却」。レンタカーの乗り捨てはびっくりするぐらいの金額がかかってしまうのだが、今回は県内であれば乗り捨て料金が発生しないプランを選択。さあ、どんな旅になることやら。

 

 旅のスタートは下関!しかし…

3月19日の金曜日、新大阪を朝8時過ぎに出る新幹線で一旦小倉へ。山陽新幹線はたまに乗るのだが岡山より西に行くことが片手で数えるぐらいしかない。車窓を眺めていて気付いたがやたらトンネルが多い。多いし長い。こんなに多く長かったっけと首をかしげながら小倉までの2時間余りを過ごした。小倉からは在来線に乗り換え、関門トンネルをくぐって下関へ。11時ちょい前に到着したがレンタカーを予約したのが12時だったので時間に余裕がある。そこで、「海峡ゆめタワー」から関門海峡を見下ろすことにした。平日の昼間とあって人は数人程度、最上階からは関門橋や巌流島がよく見えた。

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オープニングアクト(?)はこのくらいにして、いよいよ車を借りる。生まれて初めてレンタカーを借りる手続きをしたが、店員さんが非常に親切で手際が良くものすごく心強い。この二日でお世話になるのはコンパクトカー。予約の際はマツダデミオを借りるはずだったがなぜかスズキのソリオとなった。デミオのつもりでイメトレしていたのでこのオーダー変更には少し驚いたが、コンパクトカーであることには変わりないので気にしないでおこう。

手続きを終え、ナビを設定するなどして出発。ここからは国道191号線を北上して角島方面へと向かう。道は事前にグーグルマップで予習していたのだが、それなりに交通量が多くカーブの数も多く感じた。そんな中、開始早々慣れない道で急ブレーキを2回も使ってしまった。車間距離を空けていたこともあり事故は何とか回避したものの、急ブレーキを使ってしまったこと自体が悔しくて仕方がない。おそらく前の日は緊張と楽しみであまり寝ることができず、少しばかり反応が遅れてしまったのだろう。それにしても今回の相棒ソリオはかなり有能だった。前の車に近づくと警報音を鳴らしてくれるし、速度超過を検知して注意もしてくれるのでこれらの機能に助けられた感が大きい。

ドライブと言えば音楽が欠かせない。車内でラジオをつけてみると福岡のFMラジオ局につながった。ゴッリゴリの博多弁で出演者がトークを展開していたので、「遠くに来たなあ」としみじみ実感する筆者であった。これから遠出をしたときは一度は現地のラジオを聴くことにしよう(笑)

 

「ふく」を食べていざ角島へ!

車を走らせることおよそ1時間が過ぎたがまだ下関市内から抜け出せていない。おそらく平成の大合併とやらで近くの町村を吸収したと思われる。時間は昼の1時を回ったのでそろそろ腹が減った。角島に行く前に道の駅で昼食休憩、やって来たのは「道の駅 北浦街道豊北」。角島大橋は意外にも目と鼻の先にあり割とはっきりとその姿を捉えることができた。

海が近いところに来た時は刺身を食べることを楽しみの一つとしており、この時も海鮮丼や刺身系の口だったが、山口まで来たからにはふぐを食べなければならないと思い予定を変えて「ふくフライ定食」を注文。このエリアでは「ふぐ」と読むと「不具」となることで縁起が悪いとされ、「幸福をもたらす」という意味で「ふく」と読んでいるそうな。

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一見普通の白身魚のフライに見えるが、食べてみると非常に淡白な味で身はプリプリっとしていてサクサクと食べ進めることができる。もう一切れフライがあったら文句なしだった。今度はふぐ刺しを食べることができればいいな。

 

食事を終え、道の駅から10分ほど車を走らせると今回のメイン角島大橋が見えてきた。平日だがそれなりに観光客の人がいた。車を停めて展望スペースへ向かうとそこには青い海とまっすぐ島に向かって伸びる橋が目の前いっぱいに広がっていた。

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日本で海がこんなに青いのは沖縄ぐらいだと勝手に思っていたが、ここも沖縄と十分に肩を並べるレベルで青い。上の2枚は少々加工を加えているが、加工がないいわゆる「すっぴん」の状態でもこの青さである。

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この角島大橋は1993年に工事が始まり、2000年に開通した比較的新しい橋である。橋の長さは1,780メートルと歩いて渡るにはかなりしんどい距離だし、そもそも歩道がない。そして、当たり前の話だが「角島」があっての角島大橋なのでそこに行ってみないと意味がない。再び車に乗り込み角島大橋を渡って角島に上陸、島の最果てにある角島灯台に到着。昨年の夏に行った出雲の日御碕灯台ほどではないがそれなりにのっぽさんの灯台だ。中に入れるみたいなので、てっぺんから角島を見てみることにした。

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灯台は下から上まで螺旋階段が続き、しかもめちゃくちゃ細い。人ひとりが通れるほどの幅しかなく、離合しようもんなら0.5人分の幅を削って進路を譲らなければならない。この時は私一人だったので下から上まで一気に駆け上がることができた。頂点から見た景色がこちら。

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ここもまた絶景なのだが風がとてつもなく強い。私も華奢な方の人間だが、体ごと飛ばされそうな風の強さだった。帽子を被っている方やかつらを着けている方も覚悟しておいた方が良い。風の強さに負け、5分足らずで灯台を下りた。夏の時期は涼めるかもしれないが、まだ寒さの残るこの時期は体が冷える一方でせっかくの景色もゆっくり見ることができない。このような灯台には夏の時期に来ることをお勧めしたい。

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角島灯台の付近をぶらぶらしてから再び車を走らせる。島の真ん中あたりにある道の駅でアイスでも食べようと思ったが既にオーダーストップの時間を過ぎており、泣く泣く諦めることにしたが手ぶらで去るわけにはいかなかったのでふぐの味噌汁を買って道の駅を後にした。家に帰ってから食べることにしよう。

 

角島→萩へのロングドライブ

ドライブとなると時間感覚が狂う。角島から本日の最終目的である萩までは1時間10分少々かかり、距離にすると63kmである。普通の人ならば「長いなあ」と感じるだろうが、私の場合は「まあこんなもんやろ」程度にしか思えない。ペーパードライバーのくせに考え方だけはいっちょ前である。

日が落ちてからはあまり運転したくないので日没までに萩に着くことを目標とした。早速東の方向に車を走らせる。地図である程度予習はしたのだが、思ったより起伏があってくねくねとした線形になっている。当たり前だが、私が最も意識したのが「速度を出し過ぎない」こと。そして、これを実践するうえで重要となるのがエンジンブレーキ。車に乗る方ならほとんどがご存じかと思うが、下り坂がきつい道ではシフトレバーを「L」に入れ、適度にブレーキペダルを踏みこんで速度調整を行う。下り坂では自然に速度が上がってしまうので速度抑制が必要だ。

冒頭でもお話しした通り、仕事ぐらいでしか車は運転しないがドライブは楽しい。ハンドルを握る前は緊張するが、ハンドルを握ると楽しくなってくる。もしかするとハンドルを握ると性格が変わってしまうのかもしれない。これはこれで気を付けなければ。

角島から1時間半ほどで萩のホテルに到着。ホテルの駐車場には猫が数匹いた。猫が暖を取るために車のエンジンルームに忍び込むことがあるらしいので翌朝出る前に「猫バンバン」をしなければならない。晩から朝にかけて厳しい冷え込みの予想はないが、あんなに可愛い生き物をミンチにしてしまってはトラウマ間違いなしだ。

 

誰もいない萩の町をそぞろ歩く

ホテルにチェックインしてから部屋に荷物を置くと眠気が一気に襲ってきた。一日中運転に神経を使っていたのだから当然であろう。それでもせっかく萩に来たのだから寝るだけではもったいないので少し散歩をすることにした。

目指すは萩城下町。ホテルから歩いて20分少々かかるが歩くことに関しては何の抵抗もないのでお構いなしに一歩一歩進む。日が長くなったというものの、18時半を過ぎると暗闇が顔をのぞかせる。日中は多かれ少なかれ人がいたのだろうが、この時間ともなるとほとんどの店が閉まっており人通りもない。萩の町と言えば、吉田松陰木戸孝允高杉晋作など幕末から明治期において活躍した数多くの偉人を輩出した土地として知られ、歴史を感じることができるスポットが多く存在する。二日目の朝に散策してみるのも一つの手だったかもしれない。

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50分ほど歩いただろうか、さすがに腹が減ってきた。「どんどん」という店があったので入ってみたが、どうやらうどんの店のようだ。メニューが豊富だったのでしばし考えたのち、温玉肉ぶっかけうどん(冷)を注文。2分も経たないうちにやって来た。

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うまい。うどんほど疲れた体を癒す食べ物はないかもしれない。ちなみに「どんどん」はここ萩に本部を構えており、チェーン展開もしている。山口県を中心とした中国地方のほか、東京にも1店舗を構えているとのこと。是非大阪にも来てほしい。

 

2日間の様子を一気にまとめたかったが、文字数の関係上ここで一旦区切らせていただく。いっぺんにまとめるとおそらく8,000~10,000字ほどになり、読む気が失せてくることが予想される。私も一つの記事でそんなに長いこと書く気力がないのでご容赦いただきたい。この旅の余韻が残っているうちに必ず次回の更新をする。では、皆さんごきげんよう