Konpei’s NOTE

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【土砂降り】ペーパードライバーの山口ドライブ旅 Part.2

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前回:【安全第一】ペーパードライバーの山口ドライブ旅 Part.1 - Konpei’s NOTE

2日目、朝起きて早速カーテンを開いてみた。日差しがたっぷり差し込むのが理想だが、思いっきりグレーの空模様である。そう、この日は雨の予報。旅先では必ず1日は天気が崩れる。俗に言う「雨男」というやつだ。雨の中のドライブは一層安全運転に努めなければならないので、今日はタフな1日になりそうだ。

 

 

「道の駅=ソフトクリーム」

本日の目的地は秋芳洞。山口を代表する観光地であり、特定天然記念物に指定された鍾乳洞だ。電車やバスで行けないことはないのだが、鉄道駅からバスで1時間〜2時間乗らなければならないのでペーパードライバーの自分には縁のない場所だと思っていた。

本日のメインを前に少し寄り道をする。やって来たのは「道の駅 萩往還、お土産を買うのとソフトクリームを食べるのが目的だ。「萩往還」というのは、萩から瀬戸内海側の防府市までのおよそ53kmを結ぶ道のことを指し、この道の駅が「萩往還」上に位置することから名づけられた。ソフトクリームを売っている軽食屋は9時半開店でまだ開いていなかったのでお土産屋に入店。ここで「夏蜜柑の丸漬」という山口名物の和菓子と日本酒、さらに萩にゆかりのある偉人たちが描かれたクリアファイルも購入。お土産の詳しい内容は最後に紹介しよう。

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その後、隣接していた入場無料の「松陰記念館」へ。吉田松陰の生い立ちや生きざまについて学ぶことができる。30歳で処刑され短い人生だった松陰だが、濃い30年を過ごした人物であるということを知った。20代前半にして日本全国を旅したり、30前にして松下村塾を継いだり。30年でこんな密度の濃い人生を過ごした人物は松陰以外にはなかなか見当たらないのではないか。

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ようやく軽食屋が開店、バニラと夏みかんのミックスソフトを注文。朝っぱらからソフトクリームを食べるのはなんだか知らないが罪悪感を感じる。だが道の駅からソフトクリームを外すことはできない。子供の頃、母の実家がある広島に遊びに行くと必ずと言っていいほど祖父の運転で様々な道の駅に行き、祖母がソフトクリームを買ってくれた。このイメージが強いからだろう。ちなみに祖父母は80を超えているが二人ともびっくりするほど元気で今も休日にはドライブに行っているようだ。コロナに気を付けながらその調子でいつまでも元気でいてほしい。

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秋芳洞までは試練の連続!?

ここからが本番、いよいよ秋芳洞に向けて車を走らせる。グーグルマップで予習している限りは整備されて見通しの良い道が続いているようなので正直安心していた。実際途中までは交通量も少なく非常に走りやすかった。

しかしナビ通りに車を走らせていると、急に景色が一変した。なんと、山道に入ろうとしているではないか。道は細くなり両脇には森が広がっている。YouTubeでよく見る「酷道」と同じような景色だ。森区間はすぐに抜けたが、細い道はしばらくの間続いた。幸い対向車は軽トラ1台だけだったので無事に通過することができたのだが、緊張の連続だった。前の日以上に神経をすり減らしたことは言うまでもない。

また、ところどころにカーブミラーで対向車を確認しなければならない箇所があった。私の位置取りが悪かっただけなのかもしれないが、運転席からはミラーが非常に見にくかった。地方にはこのような道もたくさんあるだろうからいい勉強になったと思う。

 

 自然が作った芸術作品!

50分ほどのドライブの末、無事に秋芳洞の駐車場へ到着。土曜ということもあり車がいっぱいかと思いきやガラガラだったので苦手な駐車もスムーズに済んだ。駐車場から秋芳洞の入場口までは15分ほど歩かねばならない。そこまでの間にはお土産屋や食事処が数多く並んでいるので、お土産や食に困る心配もほとんどない。

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受付で検温と入場券を購入してようやく秋芳洞の中へ。洞内は1kmほどのコースとなっており、正面入り口から反対側の黒谷口までは早くても30分はかかる。洞内の温度は一年を通じて17度と一定だそうで、暑い夏でも寒い冬でも快適に過ごすことができる。この時私はコートを1枚羽織っていたが、歩くと汗ばむくらいの気温だった。

洞内にはそれぞれの形状に合わせて名づけられた石柱などの造形物が数多く存在する。例えば下の写真、名称を予想していただきたい。ヒントは「食器」といったところか。

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 正解は「百枚皿」。お皿が積み上げられているように見えることから付いた名称であると思われる。この他にも「洞内富士」(1枚目)、「大黒柱」(2枚目)、「傘づくし」(3枚目)などなどその形にあった名前が付けられている。これらは何万年という歳月をかけて作られたものだそうで、「自然が生み出した芸術作品」というべきだろう。私としては美術館に来たような感覚だった。

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無限に広がるカルスト台地

秋芳洞には三か所出入口がある。先ほど紹介した正面出入口と黒谷口の他、秋吉台方面へ抜けることができる出入口もある。ということで、今度は秋吉台を一望してみようかと思う。

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秋吉台を一望できる展望台に到着した矢先、雨が強くなってきた。持っているカメラを濡らすわけにはいかないので、近くにあったカフェでお茶をしばいて秋吉台を眺めながら小休止。20分ほどで雨が小康状態となったので、近くの「若竹山」という小高い丘まで歩いてみることに。

この秋吉台を遠くから見た感じではなんだか荒れ果てた感じにも見えたが、近くで見るとごつごつとした岩が敷き詰められるように遠くまで並んでいるのでただの岩石がオブジェが並んでいるようにも見えた。展望台から歩くこと15分で若竹山の頂上に到着、通った道を振り返ると思った以上に禍々しい風景が広がっていた。

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季節やその日の天候によって見え方も違うのだろうが、曇りや雨の日だとなんだか不気味にも見える。一個人の見解だが、どんな季節や天候であっても違う見方ができて楽しいというのが秋吉台の魅力の一つである。一度夏場の晴れの日に秋吉台の風景を見てみたい。

 

秋芳洞グルメとお土産

秋吉台からは秋芳洞を通って30分ほどで最初に入った入り口に戻ることができた。2時間半以上も歩き続けたので腹が減った。時間は1時過ぎ、昼食にはちょうどいい時間帯だ。秋芳洞の入口への道中で目に入った「河童そば」を食べるため、食事処とお土産屋が併設された「安富屋」というお店に入った。界隈では名の知れた名店だそうで店内は満席に近い状況だったが、なんとか席を確保することができた。

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この「河童そば」だが、本来は数人でつついて食べる下関名物の「瓦そば」を一人でも食べられるようにアレンジされたもののようだ。秋芳洞に河童伝説が残っていることからこの名が付いたらしい。焼いた茶そばを瓦に盛り付け、その上にねぎ・牛肉・錦糸卵をトッピング。これをざるそばの要領でつゆにつけていただく。味はもちろん申し分ないのだが、個人的にはこげの部分があったのが高ポイントだった。普通のざるそばとは違い、焼いているのでこげの部分も味わうことができる。

食事を終えると、あるお土産屋の御主人に呼び止められた。「これは秋芳洞でしか手に入らないよ~」と言わんばかりの軽妙な語り口でテンポよく商品の紹介を進めていく。そして、次から次へと試食品を私に差し出してくる。その中でおいしいと感じたこれらの商品を購入。こちらも最後に紹介させていただく。決して御主人の圧に押されたとかそういうのではないのだが、流れるように商品を紹介していく様は圧巻だった。口から生まれてきた人というはまさにあの御主人のような人を指すのだろう。営業マンの鑑だ。

 

アドベンチャー感満載の大正洞

時間は2時を過ぎたが、車の返却は5時。ここから返却場所である徳山へは1時間半もあれば行けるので、もう一か所立ち寄ることに。車で秋吉台を縫うように通っている「カルストロード」を走るのだが、再び雨脚が強まってきた。ワイパーを最高速にしながらくねくね道のカルストロードを疾走。残念ながら車から秋吉台を眺める余裕などなかった。15分ほどで目的地である「大正洞」に到着。秋芳洞とは違って洞内は最低限の照明や設備となっているので、受付で懐中電灯を受け取る。全体的に道は細めでさらに滑りやすくなっているので足元には十分注意しなければならない。この大正洞も秋芳洞と同じようにそれぞれの造形にあった名称が付けられている。

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特に印象深かったのがこちらの「ロマンスくぐり」。通ると恋愛が成就するといううわさもある。見たところロマンスのかけらもないように見えるが、おそらくくぐるときに身を寄せ合わないと通れないことから付けられたのだろう。ちなみに「ロマンス」という言葉を辞書で調べてみると、恋愛的な意味合いのほか「空想的、冒険的な要素の強い物語」という意味もあるらしいのでそちらから付けられたのかもしれない。

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規模としては秋芳洞には及ばないが、大正洞の方は短時間の間で冒険した気分になれる。時間に余裕があればこちらにも立ち寄ることをお勧めしたい。

 

無事故で車を返却!!

大正洞を後にして、車を返却すべく徳山へ向かう。時間に余裕を持って出発したが、ガソリンの給油もあり返却は結構ぎりぎりとなった。それなりにヒヤリハットはあったものの、結果的に無事故で車を返却できて安心した。今回の相棒となった青ソリオには二日間ありがとうとねぎらいの言葉をかけてあげたい。

新幹線に乗り込み、広島と岡山の間らへんで徳山駅「幸ふく弁当」を食べることに。ふぐを使った食材がたくさん入った駅弁であったが、私が今までに食べた駅弁の中でトップクラスのおいしさだった。店に残っていた最後の1個だったので買うことができて本当に良かった。こうして、山口でのドライブ旅が無事終了した。

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まとめ&お土産紹介

Part.1でもお話しした通り、初めてのレンタカーを使ったドライブだったので非常に緊張した。初めて乗る車だったからか、駐車には非常に時間がかかってしまったのが反省点である。ただ、美しい景色を見ながらのドライブは楽しいと思えた二日間だった。電車やバスとは違って時間をあまり気にする必要がないというのが大きい。これからも状況に応じて車を活用していきたいと思う。

 

最後に、山口で買ったお土産を一気に紹介して締めくくることにしよう。

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1枚目は「夏蜜羹」。萩は夏みかんの名産地として知られているが、その夏みかんの中身をくりぬき、中に羊羹を流し込んだお菓子である。夏みかん特有の酸っぱさと皮の苦みを味わうことができる一品だ。

2枚目は秋芳洞の土産屋で口達者な御主人に促されるままに購入したお土産。「山焼きだんご」はお餅にきな粉をまぶした串だんご。甘すぎずさっぱりしすぎずで次から次に口に運ぶことができる。もう一つは秋芳洞まんじゅう」。味は大阪の「月化粧」や福岡の「通りもん」に似ている。私が好きなタイプの饅頭だった。

3枚目は徳山駅売店で買った山口の地酒が2本。1本はもはや説明不要の「獺祭」。買った日の夜に早速飲んでみたが少々辛口であるように感じたものの、とても飲みやすい感じがした。2本目は「八千代」というお酒。こちらはソーダ割りやロックでもおいしいらしい。まだ開けていないので開ける時は是非それらを試してみたい。

 

ここにきて再び自粛生活を強いられることになりそうだが、次にこのような旅行ができるのはいつになるのだろうか。その日が来るまで穏やかに生きていたい。まだまだいろんなところへ行きたいので私自身も健康第一で毎日を過ごすことにする。皆さんもご自愛くださいませ。それでは、ごきげんよう